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万博もっと知ろう

自分の意見持つ糸口に[県立大 賛否双方の考え聞く]

【愛知県】瀬戸市を会場に二〇〇五年の開催を目指す二十一世紀地球EXPO(愛知万博)について、県立大の学生たちが三日、名古屋市瑞穂区の同大で県の担当者と反対派市民グループ代表の双方を招き、「万博について考える」を開いた。
主催したのは、同大生協委員会の社会生活班。環境問題を活動テーマにする中で、「万博についてもっと知ろう」と意見が上がったのがきっかけ。学生たちは「パンフレットを見ても中身が見えないので、開催意義や内容、反対理由などを直接、聞いたうえで、自分の意見を持つ糸口にしたかった」という。
県側からは担当主査二人、市民グループからは、「ものみ山自然観察会」の曽我部行子さんらが出席し、それぞれ説明した。学生たちからは県側に対し「来年の候補地決定で負けても開発は行うのか」「二千五百万人もの人を集める呼び物があるのか」など鋭い質問が出された。万博会場へのアクセスとなる名古屋瀬戸道路について「自然との共生を万博で言いながら、なぜ議論もないままに都市計画決定手続きに入ったのか」と突かれ、県側が返答に窮する場面も。

出典

  • 中日新聞
    平成8(1996)年11月4日 朝刊 県内版 10頁

※この記事は中日新聞社の許諾を得て転載しています。